部屋の片付けを後回しにしていると、いつの間にか足の踏み場がないほどゴミがあふれかえり、俗に言う「ゴミ屋敷」レベルまで部屋が汚れてしまうことがあります。
「長年ゴミ屋敷を放置してしまった」
「ゴミが多すぎて1人では掃除ができない」という悩みは、ゴミ屋敷清掃業者に依頼するのがおすすめです。
ゴミ屋敷清掃業者とは、ゴミ屋敷にあるゴミの分別・回収、清掃を行う、いわば”ゴミ屋敷清掃のプロ”。
部屋の汚れ具合がそこまでひどくなければ、自分もしくは家族、知人などと力を合わせてゴミ屋敷を掃除できるかもしれませんが、長年放置した深刻なゴミ屋敷はプロの力を借りた方が効率よく安全に清掃できます。
ゴミ屋敷は高齢者の一人暮らしなど、独居世帯が増えた現代で社会問題化しており、当事者だけでなく周辺の住人にも影響を及ぼすことも。
ゴミは各自治体の規則にしたがって処理する必要があり、ゴミの中に腐った食べ物や飲み物があれば悪臭の原因にもなり、周囲に迷惑をかけてしまいます。
さらに、害虫がわいていたり鋭利なゴミが部屋に落ちていたりすれば、ケガや病気の原因にもなりかねないため、素人が不十分な装備でゴミ屋敷を掃除するのは危険です。
長年ため込んだゴミの中から必要なものと不用品を仕分けるのも時間がかかるうえに、市区町村のルールに従った方法で不用品を処分しなければなりません。
ゴミ屋敷清掃業者は、時間がかかるゴミの分別や廃棄、貴重品の仕分け、不用品回収、簡易清掃など多角的にゴミ屋敷をキレイにしていきます。
ゴミ屋敷清掃は、とにかく不用品を捨てればいいという単純なものではなく、染み付いたニオイやこびりついた汚れ、破損した家具や設備などを効率よく片付けることが大切。
そのため、ゴミ屋敷を手取り早く綺麗な状態にするには、ゴミ屋敷清掃業者に依頼するのが一番の近道なのです。
群馬県のゴミ屋敷清掃業者の選び方
群馬県はもともと「中毛地域」「西毛地域」「東毛地域」「北毛地域」の4つの地域に分けられることが多かったのですが、群馬県庁によると現在は以下の5地域に区分されています。
- 中部地域(前橋市、伊勢崎市、渋川市、北群馬郡、佐波郡)
- 西部地域(高崎市、藤岡市、富岡市、安中市、多野郡、甘楽郡)
- 東部地域(桐生市、太田市、館林市、みどり市、邑楽郡)
- 利根沼田地域(沼田市、利根郡)
- 吾妻地域(吾妻郡)
まずは清掃を依頼したいゴミ屋敷が、業者の対応エリアに入っているかを確認しましょう。
群馬県のゴミに関する法律
群馬県では、特定のゴミを市区町村の許可をとらずポイ捨て・不法投棄した場合の罰則が定められています。
- 空きカン、空きビンなどの容器(中身の入ったもの並びに栓及びふたを含みます。)
- たばこの吸い殻
- チューインガムのかみかす
- 紙くず
- 物品の包装(中身の入ったものを含みます。)
- 新聞紙、雑誌その他の印刷物
- 食物の残りかす
上記のものは、群馬県の生活環境を保全する条例第120条第1項、第2条第19項、第140条第2号、規則第60条内で「次の物をみだりに捨てたときは、条例に基づき5万円以下の過料が科されます。」と明記されています。
つまり、ゴミ屋敷のゴミを適当にまとめて捨てていると罰則を受ける可能性があるため、国に許可を取って営業しているゴミ屋敷清掃業者に依頼し、ゴミの処分を依頼した方が安心だと言えるのです。
ゴミ屋敷は国の法律では対処できない
群馬県をはじめとした多くの自治体が条例でゴミの廃棄に関する条例やゴミ屋敷の対策を行っている理由は、ゴミ屋敷問題が国の「法律」では対処できないからです。
日本国民は、基本的に国会で制定される法律のもとに生活することになりますが、法律に違反すると「違法」とみなされ、警察や司法が動くことになります。
しかし、法律ではゴミ屋敷の定義が明確に規定されていないので、どんなにひどいゴミ屋敷でも「違法」とは判断できません。
そのため多くの自治体では、独自に条例を設けることでゴミ屋敷問題に対処しているのです。
条例の内容に関しては自治体ごとに異なり、罰則を設けている自治体もあれば、あくまでも努力義務程度に留めている自治体も存在します。
ゴミ屋敷を放置することで起こるさまざまなトラブル
ゴミ屋敷を放置していると、以下のように健康被害や二次災害といったトラブルを引き起こす可能性があります。
ゴミ屋敷を放置すると近隣トラブルの原因となる可能性がある
ゴミ屋敷を放置していると、目視で気づいた近隣住民から注意されたり、ゴミの臭いに苦情が寄せられたりする可能性があります。
また、屋外にゴミがあふれ出て散乱しているゴミ屋敷の場合は、近隣地域の景観を損ねてしまうだけでなく、臭いや害虫などが発生しやすくなるので通行人にも迷惑がかかります。
管理会社や大家さんなどから注意があり、すぐにゴミ屋敷を清掃した場合は一旦解決するかもしれません。 しかし、そのままゴミ屋敷を放置していると、県や市が定めた法律に反しているとみなされ、罰則を受けることもあるので注意しましょう。
ゴミ屋敷を放置すると病気やケガをする可能性がある
ゴミ屋敷を放置していると、常に細かいホコリが宙を舞っている状態です。
足の踏み場がないほどゴミが積み上げられている場合は、掃除機をかけたり拭き掃除をしたりもできないため、ゴミと一緒にホコリがどんどんたまっていきます。
その結果、歩く度に巻き上げられたホコリや粉塵を吸い込むことで、くしゃみ、鼻みず、鼻づまり、目のかゆみや痛み、皮膚の炎症・かゆみ、肌の乾燥、喘息やせきなどのいわゆるハウスダウト症候群を引き起こす可能性があります。
さらに、ゴミ屋敷にフォークやつまようじなどの鋭利なゴミやガラスの破片などが落ちていると、どれだけ足下に注意して歩いていてもケガをするリスクが高くなります。
つまようじや箸などは食事の際に利用してそのまま放置したり、ゴミ袋に入れていても破れて外に出てしまったりするので、不注意で足や手を傷つけてしまうこともめずらしくありません。
特に長年放置して雑菌が繁殖したものや腐ったもので人体を傷つけてしまえば、傷口から細菌やウイルスが入り込むリスクもあるでしょう。
さらに、長い間ゴミ屋敷で生活していると、本人が気づかないうちに精神的な負担がかかるので、うつを発症させるきっかけになったりうつを悪化させたりという可能性もあります。
ゴミ屋敷を放置すると害虫が発生する可能性がある
生ゴミや食べかすが放置されたゴミ屋敷は、ハエやゴキブリ、ダニ、ウジ虫などの害虫が寄ってきやすくなります。
これらの害虫は見るだけで不快感を覚える人が多く、ドアや窓から他の部屋に侵入することもあるため、近隣住民にも多大な迷惑がかかります。
また、自身や家族でゴミ屋敷を掃除しようとした際、「部屋内に害虫がいてこれ以上掃除できない」「掃除をしようと思ったら害虫を発見して断念した」という理由でゴミ屋敷清掃業者にSOSを出す人も少なくありません。
特にウジ虫が湧いてしまったら、悪臭や家財が腐るなどの被害も発生している可能性が高いので、特殊清掃が必要なレベルのゴミ屋敷になっている可能性があります。
ゴミ屋敷を放置すると火災などの二次災害が起こる可能性がある
ゴミ屋敷で火の不始末があった場合、大量のゴミに火が燃え移ると火があっという間にまわります。
タバコやコンロなどの消し忘れが原因でゴミ屋敷内で火災が発生した場合はもちろん、近隣住居が火事になった際に火が燃え移りやすいというリスクも考えられます。
また、地震が起きてゴミが散乱すると、ケガをしたり身動きが取れなくなったりする可能性もあるでしょう。
ゴミ屋敷にしないために気を付けたい習慣と対処法
上記のように、ゴミ屋敷を放置すると健康被害や二次災害にも発展しかねません。
ゴミ屋敷になってしまった際にはできるだけ早くゴミ屋敷清掃業者に連絡し、すぐに清掃してもらうべきです。
ゴミ屋敷は軽度であればあるほど費用と時間をかけずに清掃できるため、なるべく早い段階でゴミ屋敷清掃業者に依頼すると負担が少ないでしょう。
そして、ゴミ屋敷清掃依頼したあとは、ふたたびゴミ屋敷にならないよう気をつけることも大切です。
せっかくキレイにした部屋をゴミ屋敷にしないためには、以下の点に注意してください。
ゴミ出しの日にゴミを出す習慣をつける
ゴミ屋敷にしないためには、日常的にゴミを捨てる習慣を身に付けることが大切です。
自治体のゴミ回収日に、量を問わず必ずゴミを捨てることで、家にゴミを溜めこまないようにします。
24時間ゴミ出しができるマンションやアパートに住んでいる場合でも、「月曜日と木曜日」など、ゴミを捨てにいくタイミングをルーティン化しておくのがおすすめです。
ものを収納する場所を決める
ものを収納する場所が決まっていないと、片付けができず不用品やゴミがあちこちに散乱しやすいため、ゴミ屋敷になりやすい傾向にあります。
不用品やゴミを室内に散乱させないために、まずは「ものを収納する場所を決める」ことが大切です。
精神疾患がゴミ屋敷の原因の場合は治療を受ける
うつや認知症、買い物依存症などの精神疾患がゴミ屋敷の原因となっている場合は、ゴミ屋敷をいくら清掃しても根本的な原因が改善されていないため、また同じことを繰り返してしまう可能性があります。
そのため、ゴミ屋敷の原因が精神的なものであれば、まずは信頼できる病院を見つけて治療を受けることも大切です※。
また、精神疾患だけでなく、加齢や他の病気による体力の衰えが原因でゴミが捨てられずゴミ屋敷になってしまう場合は、周囲の人のサポートも必要でしょう。
ゴミ屋敷になる前に定期的に掃除をしたり必要であれば生活をサポートしたりと、ゴミ屋敷になる根本的な原因を突き止めて対処していくことも重要なのです。
※ゴミ屋敷の家主すべての人に治療を勧める意図はありません。